ピアノ独学者の頭の中。

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音感トレーニングに挫折した人とこれから始める人に読んでほしい音の感じ方。

音感トレーニングに挫折した人とこれから始める人に読んでほしい音の感じ方。

この記事は音感トレーニング経験を積むごとに随時追記修正していきます。
まだ音感初心者レベルの意見として参考程度にしてください。
音感がない状態から音感について少し学んだ今の経験を通してこの記事を書いています。
音感トレーニング初心者の視点がある今だからこそ、 これから音感を鍛えたいと思う人に知っておくべきと感じたことを記録に残しています。
音感について学ぶ人の助けになれば幸いです。

知ってほしいことありすぎて文字ばっかり。

ああああ、文字の羅列を整理するのがとても面倒です、本当はもっと読みやすくとっつきやすくしたいんですが、今は図解どころか文字の装飾や改行さえもやる気が起こりません。読みにくいの承知で残そうと思います。いつか気が向いたら整理します。

さくっとまとめ

音感トレーニングに挫折した人とこれから始める人に読んでほしい音の感じ方についてまとめています。

私が考える音の感じ方について紹介しています。

はじめに

音感トレーニングは多数あるものの感覚的なものが多く、これを続ければいつの間にか音感が身につくなどというものもあります。

ただ数をこなせば実際に音感が鍛えられるであろうとは思う反面、もっと詳しく理解できないと音感トレーニング効果が上がらず挫折する人も少なくないとも感じています。

また音感トレーニングといっても、詳しく見ると何を鍛えたいかによってトレーニング方法は変わります。
さらにいうと、たとえば相対音感を鍛えるといっても相対音感の中でも音感の種類はいくつかわかれます。
音感を鍛えたい人は、そのトレーニングによってどの部分の音感が鍛えられるか知っているべきだと思います。
レーニングするときには自分の目的とトレーニングの効果が合致していないと効果は得られにくいでしょう。

ここでは音感トレーニングを本格的に始める前に基礎トレーニングの紹介と、音の感じ方に関する私なりの考えをまとめています。
音の感じ方はさまざまな視点があるということを知っていただき、
みなさんの行う音感トレーニングについて、ただこなすだけの状態から卒業するきっかけ作りになればと思います。

音感トレーニングの目的を決める

音感トレーニングを始める前に何のためにトレーニングするのか明確にしてください。
目的によっては遠回りになったり役に立たないということもあります。
例えば、ここでは声と楽器を扱う方法を紹介しますが
歌が上手になりたい人が楽器の演奏に時間を注ぐ必要はありません。
反対に、楽器演奏が上手になりたい人は声のトレーニングに過分に力を注ぐ必要はありません。

ただし、これはあくまで必要以上に時間をかけるべきでないという意味です。
歌うことも楽器を扱えることも音楽をより楽しくすると考えています。

音感の基礎の部分では、歌うことも演奏することもどちらも推奨します。
音感がない人は自分の声と楽器という2つの面で音について触れることでより理解が深まるためです。
私自身がそうでしたが音感がないということは音に関して今まで興味がないなど

音を意識的に聴く経験が圧倒的に不足しています。

音楽をやっている人からすれば、自然とわかるよね?という感覚もわかりません。

楽経験者の話や、レッスン、教則本などで当たり前のように出てくる感覚的な話が理解できないのが音感のない方です。

私自信は落ち着いた雰囲気だとか不安定な響きだとか音がうなる感覚など、意味不明だと感じていました。

聞こえてくる音なんて、すべてジャーンやポーン程度にしか認識していませんでした。

しかし意外なことに、ある程度の音に触れる機会が増えていくと、この感覚的なものが理解できてきます。

もちろん個人で感覚のズレは少なからずあり、
時代や文化が異なった環境の人とは感覚的なものはズレがより大きくなると考えています。

大事なのは、最初は感覚的な表現で理解ができていなかったことでも経験を通していつの間にか共感できるようになったことです。

多くの音楽はほとんど決まったルールに基づいて出来ているので感覚的なものが一致するというのもおかしなことではありません。

音感トレーニングの基礎では音をよく聴くこと経験しこの感覚的な部分の理解を深めていくことを目的としています。

基礎トレーニングその1 音を聴く

はじめに、手元の鍵盤(なければスマホの鍵盤アプリなどでok)でドレミファソラシドと1音ずつ鳴らして、よく聴いてみてください。

ドレミファソラシド~と適当に鍵盤を弾いてさらっと終わらないでください。
簡単ですが大事なポイントです。
ここでは音をまず聴くだけですので特にトレーニングという意識を持つ必要はありません。
音をちゃんと聴く経験を得ることを目的としています。
さて、一度音を聴いたところで音の聴き方について紹介します。

音の聴き方のポイント解説

理系の私からすると音は波形のイメージが強く、音の聴き分けというと周波数の違いを認識することというものでした。
訓練を積んで音の高さ(周波数)を区別できればいいんでしょう?という意識でしたが、それだと失敗します。

音の聴き方と言ってもいろいろな視点があることを知って下さい。
例えば、音の大きさの違い、音色の違い、音の高さの違い、音の個性の違いなどです。
ここで特に知ってもらいたいことは大きさも、音色も、高さも性格も別の要素であるということです。
簡単にそれぞれを説明すると、

音の大きさ:
それほど難しくありません、小さくて聞こえにくい、大きくてうるさいなどと感じるものです。
一定の大きさで鳴り続けていたり、例えば鍵盤を叩いて音が鳴り出すまでの速さや指を離したときに音が小さくなる速さなどといった視点もあります。
また音が重なったときにも互いに影響しあって音の大きさは変化します。
主に和音の聴き取りの際に注意するポイントでもあります。
   音色:
例えば人によって声が違ったり、ギターの音、ピアノの音、ドラムの音、雨の音、車の通る音などです。
ここで知ってほしいことは、音色と音の高さは別ということです。
音感を身につけるときに音の高さを覚えたいのに音色で区別してしまうと混乱のもとになります。
例えばドの音は人の声、レの音はピアノ、ミの音はギターなどという覚え方をしてしまうと音の高さが区別できなくなります。

音の高さ:
音の高さは絶対的なものと、相対的なものがあります。
絶対的なものは周波数で440HzがAの音(ドレミでいうと基本的にはラの音)だというような基準です。
相対的なものは一つの音の高さからもう一つまでの音の高さまでの、音の高さの距離のことです。
たとえばドからファまでの音の高さの距離のことです。
ちなみにドレミファソラシドというのは、相対的な音の高さでグループを作ったものです。
カラオケのキーを変えるという操作は、別のグループのドレミに変えるということです。
ここでは、ドレミのグループはたくさんあるんだという認識で構いません。

音の性格:
これは音を抽象的に捉えるもので、個人差のある感覚的な要素が強くなります。
たとえば明るさや優しさ、格好良さ、妖艶さといったものや色や景色、物の名前などと言ったものが挙げられます。
ドの音を聴いたら確実に同じ連想をするという状態です。
絶対音感教育などを受けた人は和音やドレミを色などで結びつけて記憶している人が多いです。
ポイントとしては、これらの感覚は絶対音感特有のものでなく、音を記憶するのに誰にでも役立つ方法です。 今後の音感訓練の際に意識的に特定の個性と音を結びつけるという作業を行えば音の記憶効率は上がります。

基礎トレーニングその2 重なった音のうなりを感じる

高さの異なる2つの音が重なったときの音を聴き取る能力を鍛えます。

音が重なったとき(和音)聴き取る方法としては単音として聴き分ける人もいますし、
より抽象的に捉えて和音の響きから連想するものを判断基準にすることもあります。
響きを抽象的に捉える方法は音を聞き慣れてからイメージできるもののなかで自分が納得できるものを選択することもできるので無理に周囲の認識と合わせる必要はありません。
ここでは抽象的な表現だけでは分かりづらいという方のために、違った視点で重なった音の認識について説明します。

まず、最初に高さの異なる音が交わったとき音は互いに影響し合うことを知識として覚えてください。
同時に二つの音を鳴らすと音の高さ次第で音を大きくしたり小さくしたりするということが起こります。 ずっと大きくなったりするわけでなく大きくなり小さくなりという具合に音量が波打つように変化します。

とある人が2つの音を出して音の高さを調整するときに、音高がズレた状態から合った状態に移る様子を感覚として、
「ズレてるときは音がうなっていて、高さが合うとうなりが静まる」
と表現した方がいましたが、実際に状態を的確に表現していると思います。
具体的には半音ズレた状態だと音量は単音で鳴るときより大きく波打つように(うなるように)変化しています。
(テレビの音量を調整するのに比べれば些細な変化ですが)
そして、音の高さが一致すると音の波打ちは小さくなり一定の幅に収まります。
うなりが静まるという表現は音量変化が安定すると言い換えることも出来ます。

特に比較しやすいのがシ+ド(半音ズレた音)の組み合わせに対して、ド+ド(ユニゾンやオクターブ)やド+ソ(完全5度)です。
シドの組み合わせは音が震えているのに対して、ドドやドソは比較的音が安定して感じると思います。

さて、ここまでで音を重ねるとうなりがあるということを知っていただけたかと思います。
次のトレーニングでは聞こえた音と同じ音を発声するというものがあります、これはドとド(同じ音を発声する)を重ねるということです。
声と楽器では音の安定性が違うので少し勝手が違いますが、うなりが静まる感覚を体感することができるトレーニングです。

基礎トレーニングその3 聞こえた音と同じ音を発声する感覚を身につける

ここでは声を正しい音の高さに合わせるということを体験し、体感してもらいます。
音感のない方がつまづいてしまうポイントです。
ですが、今は文明の利器があるのでハードルは低めですので安心してください。
まずは、お手持ちのスマホで音の高さを測れるアプリをダウンロードしてください。
(今のところ推奨アプリを記述するかは検討中のため、適当に「音の高さ 計測」や「チューナー」などで音が測れるアプリを探してください。)

私の手元にあるアプリ、スマホのマイクで声の高さを検出し、周波数を波形で表示し、CやD#など音名も表記してくれるものを使っています。

アプリでは声の高さを検出して波形で表示してくれるので、今自分が出した声がどの高さなのか明確にわかります。

自分が出しやすい高さの音を確認したあと、それに対応した高さを楽器や音声で再生します。
これは別途楽器や再生機器を用意したほうが良いと思います。
ポイントとしては出しやすい高さというのがあるので、今回はいくつか声の高さを変えてみて波形や大きく波打たないで一定の高さを安定して出せる高さを探ってみてください。

アプリは起動した状態で、任意の単音を演奏(または再生)し、それに合わせて声を出します。
再生音をスマホで拾ってしまうと声の高さか、楽器の音の高さか不明になってしまうので、再生はイヤホンなどを使用してください。

声の高さを調整して再生音が合うところを探す。
おそらく、音感のない人には苦手な作業でしょう。
声を出して音を合わせる感覚を養ってください。
ここで、前述したうなりの表現を体感できます。
声高さがある程度(半音よりさらに高さの近い、1/3音や1/4音くらいまで)合うと、大体あったなとは感じるでしょうが、
もう一歩踏み込んでピッタリと合うところまで合わせてみてください。
声と再生音を安定して一致させられれば、高さがかっちりハマった感覚が得られると思います。
これがうなりが静まった状態であり、音の高さが合った状態です。
歌ったり声の高さを調整する習慣がない方など、慣れないと一日ではできないという方もいるかと思いますが音感トレの一つとしてこれを体感できるまでは継続してみてください。

基礎トレーニングその4 ドレミファソラシドの音程を身につける

さて、前述の声の高さを合わせるトレーニングを終えたら、次はドレミの音程を身につけるトレーニングです。
ここからは相対音感レーニングとも重なるかと思います。
ドレミファソラシドを正しい音程で歌えますか?
手元の楽器(鍵盤やアプリ)などでドレミファソラシドと演奏し、それに合わせて自分もドレミ~と声を出してみてください。
ポイントは音の高さが合っていることを感じること。
ドレミファソラシドの音の高さの距離を意識して声を出すこと。
ちなみにスタートのドの高さはどこからでも構いません。
ただし、その場合ドレミの音程が全音半音がどのように組み合わさってできているか知らないといけないません。
ここでは難しい知識になるので、それは割愛します。
また、基礎トレーニングする方には少ないと思いますが、
音とドレミと音が既に結びついている方(主に絶対音感所持者のような音の高さをドレミで認識できる方、特定の音の高さを確実に音の名前で連想でき、それが正しい音の高さの方)はハ長調だけでトレーニングしてください。

さいごに

以上が音の感じ方を鍛える基礎トレーニングです。
音感トレーニング時の考え方、音の感じ方についてまとめました。
音感のない方でもできるレベルだとは思いますが、やる人次第で難易度は結構変化すると思います。
一度に全部できない場合でも、何度も練習して感覚を身につけられるように挑戦してみてください。