ピアノ独学者の頭の中。

独学過程での記録を残しています。一部機能していませんので、ご了承ください。

【ピアノ暗譜】みんなの暗譜方法をまとめました

みんなの暗譜方法をまとめました

ピアノ演奏に暗譜はつきものです。
楽譜の読み方にルールはあるものの、暗譜方法はどんな手段を用いたとしても結果的に楽譜を見ずに演奏できていれば暗譜であるため、暗譜に至る方法までが意外と曖昧です。
人の違いによる暗譜方法の違いを知ることで暗譜の手段を増やそうとする記録です。
暗譜の手段が増えるほど演奏時に突然記憶が飛んでしまって次が何の音なのかわからなくなるという状態を回避できます。

暗譜は才能じゃなくて努力で改善すると思われる

さくっとまとめ

目で覚える 手で覚える 音で覚える 言葉で覚える 知識として覚える 複数の手段を使えるようになると記憶はより強く定着します。

指で覚えるタイプ

ここでは初心者でよくある譜読みが遅くて、全部読みきる頃には暗譜するほど弾き込んでいるタイプのことを指します。
非常に暗記力がいいタイプもいると思われますが、一般的な人で特殊な暗記でなく指で覚えるまで弾き込むタイプです。
時間に余裕がある方はいいのですが、経験を積むほど一曲をいかに労力をかけずに短時間で覚えられるかという意識が芽生えます。
指で覚えるのはそれとは逆行するタイプなので推奨はできません。
またレパートリーの維持に定期的に弾かないいけなため、指だけで覚えていては多数の曲をレパートリーとして維持し続けるのは難しくなります。

【派生型】手の形を覚えるタイプ

指の動きだけでなく手の形を覚えてしまうタイプ。
運指の関係や和音の構成で手の形が大体決まってくるのでその形を覚えておくことが暗譜に役立ちます。

音で覚えるタイプ

耳がいいタイプの人です。
絶対音感なんてないし、音を聴き分ける才能がないから自分は関係ないと思う方は音感トレーニングを行うことを推奨します。
一般的な絶対音感は長期的な音高の記憶保持能力で幼少期までに習得しないといけないという年齢制限があります。
ただし、短期的であれば音の高さを記憶することは可能ですし、音程を聴き分ける相対音感の方は大人になってからでも身に着けられます。
演奏には相対音感の方が重要だと言われています。

楽譜イメージ記憶タイプ

楽譜を映像として覚えるタイプです。
完璧な映像としての記憶までを短期で行うなら一部の才能を持つ人だけの特殊能力といえますが、そこまででなくても十分な記憶の助けになります。
例えば音符の動きを楽譜の形で覚えていれば、隣の音との音程は半音だった、三度だった、山形で上行と下降があったなど、すべてを細かく映像として覚えていなくても役立つ情報はいくらでもあります。

【派生型】写譜タイプ

記憶手段として写譜するタイプです。
楽譜を映像として覚えるタイプはこのタイプの方もいると思います。
採譜や、記憶の確認用に写譜することとは異なります。
写譜は弾くという方法とは全く異なった視点からの記憶方法なので、指の動きを忘れてしまっても楽譜を思い出せるのでリカバリーが可能です。
その逆も同じように言えるでしょう。

鍵盤の映像イメージを覚えるタイプ

上述した手の形を覚えるタイプと楽譜をイメージで覚えるタイプの類似ですが、イメージ型の鍵盤型です。
鍵盤を見ながら弾く人は手の映像が強く残るので実用レベルのイメージ記憶か問わなければ無意識に鍵盤記憶しているタイプ少なくないと思います。
ただ、今後の成長を考えるなら鍵盤をイメージする力は残しつつも、鍵盤を見ずに弾ける練習はしておくべきです。

【派生型】楽譜と鍵盤のイメージを重ねるタイプ

楽譜を読むときに鍵盤を弾く手のイメージを重ねることを行う人達です。
楽譜を読む段階で運指を考える人や、鍵盤を弾く手を映像として強く残している人がこの記憶を行いやすいと思います。

イメージ創作タイプ

想像力豊かな方が自然とできている方法です。
曲を聴くとイメージができあがり、音に対してイメージを作る習慣がついているタイプです。
例えば、同じ音でも曲が違うと別の印象を持ちそれを記憶している状態です。
音を記憶するタイプと近いですが、音に対するイメージがより抽象的です。
イメージが抽象的な分、記憶精度よりも雰囲気を重視し完璧な曲の再現が得意というわけではありません。

音名、階名で覚えるタイプ

ドレミで歌って覚えるタイプの人です。
ピアノ演奏でも、歌うことは多くの音楽教育で推奨されているのでこの方法で覚えている人は少なくないと思います。
また単純な記憶以外にも歌うという行為で音楽的な能力向上が見込めると思います。

知識で記憶、予測、補足するタイプ

音楽のつくりは音楽理論に基づいているものがほとんどです。
全体の構成、調、コード進行、時代の流行りや、作曲家の趣向など知識的な面からある程度予測が出来ます。
特殊な例であっても、基準となる知識が明確なら、どこが例外なのかが良く分かるため曲の記憶に役立てることが出来ます。

記憶について

ピアノ演奏にテクニックがあるように、記憶についてもテクニックがあります。
記憶力は才能の有無で諦めるようなものではなく、短期でも訓練して手段を知り実践すれば誰でも伸びます。
演奏家なら記憶力はあって困るものではないため記憶力を伸ばす努力をしてもいいかもしれません。
詳しくは記憶術などで検索すると出てくると思います。

記憶術にも手段はたくさんありますが基本的に記憶というものはいろいろなものと結びつけて記憶するほどより強く記憶に残りやすいです。
また関連させるものが多いほど、多方面から記憶を引き出すことが出来ます。

ということは、暗譜でも一つの記憶方法にこだわるのではなく、多様な記憶手段を用いることでより忘れにくい記憶が可能です。
目で覚える、手で覚える、音で覚える、言葉で覚える、知識として覚えるなど複数の手段を使えるようになるよう暗譜方法を模索してみてはいかがでしょうか。
ここで暗譜方法をまとめましたが、記憶術の本などでは場所と記憶を結びつけるなどここでは紹介していない方法もあります。
音楽だから分野が違うと分けて考えるのではなく、どんな方法でも応用でいないかなと考えてみると意外と自分に合った方法が見つかるかもしれません。