ピアノ独学者の頭の中。

独学過程での記録を残しています。一部機能していませんので、ご了承ください。

【ピアノ】手が痛くなったときにすること--私の場合

【ピアノ】手が痛くなったときにすること--私の場合

ときどき起こる身体的な不調。
今までは練習のし過ぎによる疲労から、慢性的な痛みに発展していました。
今回も恐らく大きな違いはなく疲労によるものだと思います。
医学的な知識を学ぶのではなく、もし故障したらどうするのかについて今の考えをまとめます。

悪化する前に対処したいんだけれどなかなかね・・・

さくっとまとめ

休みましょう。
演奏方法と練習方法を見直しましょう。
食事は回復を助けます。
練習を削った時間は知識を取り入れて成長しましょう。

とにかく休養すること

体の不調を感じたらすることはまず休養です。
軽度のうちなら回復しやすいので、悪化させる前に休ませることを考えます。

とはいえ、休養にも段階があります。

疲労だけ、もしくは軽度の違和感程度の場合

長時間の練習を避け、休憩をこまめにいれること。

不調を感じるごとに休んでいたらきりがないので、一応痛みにならない程度の場合は休養というより休憩をはさみます。
痛みというほどでもなく、ごく軽度の違和感程度の場合は練習に支障もないので練習時間と休憩を見直すことで改善をはかります。

関節を酷使する練習をした場合、いつも以上に疲れを感じるので細かく休憩を挟むことで対処します。
一度にまとめて練習時間を確保することをやめて、練習を朝と夜に分けてみます。
また同じフレーズ練習だけを繰り返さず、片手ずつの練習でもう一方を休ませます。

不調は特に今までにない新しい弾き方がある部分を練習しているときに起こりやすいので、
可能なら短期集中的に体に覚え込ませるより、時間をかけて体に慣れさせる練習方法を採用します。

痛みを感じ始めた場合

練習量を減らし、練習内容を見直す。

痛みがあるなら、思い切って休養を取り入れます。
具体的には、練習時間は減らしますが、場合によっては負担のない部分の練習に当てます。
例えば、個人的に薬指や小指のいずれかの関節の不良が多いので痛みを感じる程度になったら、
残りの指(親指、人差し指、中指)を使う練習を進めています。
半音階だとかトリルだとかが思いつきます。
自分のレパートリーと言えるような曲で運指が大切なものは弾きません。
全く違う運指が身につくと混乱してミスに繋がるためです。

生活や演奏に支障があるほどの痛みなど

迷わず休養、そして病院で診察を受けます。

素人判断で対処する域にありません。
演奏とは別ですが指や体の他の部分の故障は頻繁に経験しましたが、
長期的な休養を求められると思います、突然の事故等でない限りは、本来ならこの段階にいくまでに対処すべきです。

自分の演奏姿勢の改善

鏡や録画等、いつもと違った視点から自分を客観視して悪い癖を修正します。

録画映像などでみる自分の動きって必ずと言っていいほど違和感を感じます。
変なところだらけです。
日常的に理想と現実の演奏を比較して修正しているような環境にない人の場合は同じではないでしょうか。
変だからといって改善すべきというわけではないですが、
より負担のなさそうな奏法、無駄を省いた効率的な動きを求める習慣は決して無駄にならないと思います。

演奏姿勢については良いお手本を真似るのもいいですが、悪い例と合致していないか、それがなぜ悪いかを確認しています。

その他の個人的なアプローチ

ここからは経験則から得た上記以上に偏見の強いものです。

演奏前に柔軟運動、ストレッチは過度に行わない

スポーツの分野では、激しい運動前の静的なストレッチは故障につながると言われています。
静的なストレッチは、反動を利用せずに筋肉や腱を伸ばす動作でアキレス腱を伸ばしたり、股割りしたり、前屈動作などが想像しやすいです。
対して、動的なストレッチというものもあり、ラジオ体操など動きの中で体をほぐしていくようなものです。
故障につながるとはいいましたが、激しいスポーツで似たようなことをやってきましたが筋や腱のストレッチに関わる故障は経験しなかったため、過度なことをしない限りはそれほど気にしなくてもいいと思います。
とはいえ、そういった情報もあるのでピアノで言うなら手を広げるような柔軟は演奏後や風呂上がり、就寝前など酷使する前は避けるようにしています。

食事の栄養バランスに気をつける

具体的にはタンパク質摂取量を増やすのが一番効果を体感しやすいです。
例えば、筋肉痛が起こるほどの運動しても栄養がしっかりとれていると筋肉痛の程度を軽減し、短期で治ります。
練習効果を上げたいなら食事を軽視すべきじゃありません。

栄養バランスなんて飽きるほど聞いているでしょうが、
わかっているようで、できている人が少なく軽視されているものです。
あえて、タンパク質を挙げましたが炭水化物(糖質)や脂質、その他のビタミンやカルシウムなどの微量栄養素と呼ばれるものもそれぞれ役割があり、相互作用しあって脳や体を動かすエネルギーづくりや、直接的な体をつくりに必要なものです。

タンパク質(プロテイン)なんて筋トレする人以外必要ないでしょうと思うかもしれません。
ピアノ演奏で体作りなんて大げさだと思うかもしれませんが、十分な栄養がとれていると回復も早くなり翌日に疲労を持ち越さなくて済んだり、演奏で鍛えられるべき筋力(少ないながらも姿勢維持には筋力も必要です)を得るための期間を短縮できます。

他者の演奏の鑑賞

故障時に休養は大切なのですが、まったく何もしないのは自分の成長が止まるようなのであまり気が進みません。
そのため、別の部分の成長を目指します。
主に知識面での成長です。

どの分野でも成長がはやい人ほど上手な人を真似ていること、知識を得て上手く活用することをしています。
どちらも自分で直接プレイするわけではないので、遠回りのようですがむやみに練習を重ねることばかりが最善ではありません。

上手な人の演奏はそのものが情報の塊です。
一流と言われる演奏者から得られるものもありますが、実力差が大きすぎて参考にならない場合もあるので、追いつけるかもしれないという程度の方を目標にしてみるのもいいかもしれません。

音楽的知識の勉強

他者の演奏の鑑賞とは異なり、理論として成り立っている知識の吸収も成長に役立ちます。
普段なら勉強するより演奏するという方も、休養期間のうちに音楽理論書などに目を通すと得られるものがあるかもしれません。

芸術の分野では感性だけで生きる人が多いものの、ありがたいことに音楽に関しては一般の人でも理解できるようにある程度理論化されています。

個人的にはひとつのサイトや一冊の音楽理論書を読み込むよりは複数の音楽的な知識の関連本を読んで幅広く知識を得ることをオススメします。
理論書は全く使う場面の話をせずに規則だけを綴っているものが多いので実用性にかけます。
実用的で重要な話ほど複数の書籍で形を変えて何度も出てくるので一冊の本ではわからなかったけれど、別の本を読んだら理解が深まるという経験があります。
わからないところは理解するまで読み込むのではなく、適度に読み流して、余った時間を他の本を読む時間に当ててください。
音楽は趣味程度の活動から学問としての活動まで幅広いため、専門用語らしき固有名詞が著者によって違うなんてことも多々ありました。

目標の設定をする

せっかく時間ができたのだから、目標の設定をしましょう。
目標設定はモチベーションの維持や、成長の方向性を決定するのに大きく関わります。
理想は日常的に目標の設定と修正を繰り返すことですが、怪我という経験を経た今考えを整理することに意味があります。
人間は忘れる生き物なので、経験と考えを記録に残すことをオススメします。